「命」

2004年7月26日 読書
昔、東京キッドブラザースが好きだった。
高校から大学にかけて、3・4回は見に行ったかな。
自分のお小遣いで初めて出かけた舞台がキッドだったのだ。

友達は柴田恭平のファンだったけれど
私は三浦浩一の方が好きだった。
純アリスは本当にキレイで憧れた。
まさか20年後、2人が夫婦でテレホンショッピングの番組に
出ることになるなんて思ってもみなかったけど(笑

柳美里の本は読んだことがなかった。
たぶん私は彼女を好きになれないだろうと勝手に思っていたから。
読まず嫌いって奴ですね。
彼女がキッドに在籍していたことも
東由多加氏のパートナーだったなんてことも全く知らなかったし。

この「命」という本も
映画にならなかったら
その映画もトヨエツが主演でなかったら
そして彼が演じたのが東由多加でなかったら
おそらく一生読むことなく過ぎただろうと思う。

読んでみて...
やっぱり私は柳美里を好きにはなれないと思った。
けれども作品には、心をわしづかみにされるフレーズがいくつもあった。

幸福というのは、自分を説き伏せ納得させて実感するものではない。
何も考えなくても、感じるものなのだ。
彼とつきあっていた時は、幸福だと感じる瞬間があった。
彼との関係は跡形もなく崩れ去ったが、だからといって
そのときの幸福まで否定してしまったら哀しすぎる。
不幸というものは状態で、一度居座ったら動かすのは困難だが、
幸福は状態ではなく、一瞬一瞬煌めいて消え去るもののような気がする。


たぶん、続けて「魂」「生」「声」と読んでいくだろう。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索