朝一番の外来の患者さんを終えてちょっと一息。
なんか無性に喉が乾いたので
売店でリンゴジュース買ってきて一気飲み。
その瞬間。
十年前にも同じようなことしてた記憶がよみがえった。

今日と同じようにどんよりとしたお天気の朝
同じような匂いと白い什器に囲まれていた。
そう、私は分娩台の上にいたのだ。
夜半過ぎから分娩室に移されたけれど
赤ん坊はなかなか出てきてくれなくて
規則正しい元気な心音をバックに
独りで痛みに耐えていた。

その病院のその晩は出産が多く
帝王切開も2件くらいあったみたい。
とても賑やかで忙しそうだった。
特に変化も問題もない私は放置されていて
痛みと疲れと不安と淋しさでモーローとなっていた。

そんな時、ひとりの看護婦さんが
朝食に付いてきたジュースを飲ませてくれた。
(分娩中の患者にも朝食が出ていたのには驚き)
フルーツ牛乳だったと思う。
飲ませてもらって初めて空腹であること
すごぉく喉が乾いていたことに気付いた。
美味しかった。
朝食が出ているならそれも食べたいと思った。
けどさすがに言い出す余裕はなく
新たな陣痛がやってきて
それからほどなく長男誕生。
あれから十年かぁ...

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