イカナゴの怨念

2002年3月21日
いつも自分ちで食べる分しか作らないイカナゴの釘煮、
今年は2キロ炊いておしまい。のつもりだったが、
日頃お世話になっている方にプレゼントしたくなって
今日もう一回がんばってみることにした。

3回目ともなるとだいぶ慣れたもので、
調味料を煮立てた鍋にイカナゴをひとつかみづつ放り込みながら
話し掛ける余裕まで出てきた。
ほれほれ、いい湯加減だよぉ、美味しくなりやぁ...
ちょっと育ち過ぎた感じのイカナゴたちは、
大きな目を恨めしそうにひんむいて何か訴えかけているようだ。
ごめんよぉ...しっかり食べてやるからなぁ...

その時だ!
突如鳴り響くブザーの音!!
ガス警報機ピコピコが、煮汁のアルコールに反応してしまったのだ。
続けて「ガスが漏れていませんか?!」とお姉さんの声がして
ものすごい警報音が鳴り響いた。
ピコピコはマンションの火災報知器と連動しているのだ。
どうやって止めたら良かったっけ??もう、頭はパニック(^^;;
そこへさらに、電話のベルが鳴り響く。
マンションの管理室からだった。
そう、このマンションは万全のセキュリティが売物で
非常時には即、通報されるようになっているのだ。

警備員「どうしました?!」
モモ「すいません、イカナゴ炊いてました」←通じるのか
警備員「ははぁ、お酒煮立てましたね。換気扇忘れないで下さいよ」
モモ「ごめんなさい...あのぉ警報どうやったら止まりますか?」

教えてもらった手順で警報は静まり、窓開けて空気入れ替えて、
気が付くとコンロの火が消えている。
ガス漏れ警報で自動的にガスが停まる仕組みになっているのだ。
あぁなんとすばらしいセキュリティシステムよ(涙)

管理室に電話してガスブレーカーを解除してもらうまで10分余り、
イカナゴはぬるくなった煮汁の中でまどろんでいた。
ガスが復活してから慌ててガンガン炊いたけど、
なんとなく生臭いような、苦味の残る仕上がりになってしまった。

警報ベルには心臓停まるかと思ったし、子供たちは泣き出すし、
管理室にはご迷惑かけて謝り倒すしで、ヘトヘトになってしまった。
イカナゴごときでこんな大事になるとは...惨々な春分の日だった。

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